BANDAI 模型 Figure-rise Mechanics《DRAGONBALL》莊子之可變式No.19 Bike

Figure-rise Mechanics ブルマの可変式No.19バイク
企画開発担当 石倉伸彦
マーケティング担当 澁谷 和

ーーおいおい、こんなめちゃんこ可愛いブルマを作った開発者に、ブルマ愛勝負を挑んだら…これまたイケメンが出てきたじゃねえか! ちきしょー! なんだかくやしいぜっ! ふ~んふんふ~ん、でもいいんだも~ん、きっとブルマ愛も『ドラゴンボール』愛もオレのほうが上なはず!

石倉:僕は幼稚園の時にTVアニメ『ドラゴンボールZ』を観ていたのですが、マンガをしっかり読んだのは社会人になってからなんです。『ドラゴンボール改』もずっと観ていて、アニメのほうでは親しみがあったんですが、最初の冒険譚的なものをしっかり味わったのは、社会人になってからです。

澁谷:僕は兄の影響もあってマンガからでしたね。幼稚園の頃で、アニメ『ドラゴンボールZ』もちょうどやっているころでした。サイヤ人編とかフリーザ編ですね。毎週アニメも観ていて、マンガも毎週読んでいました。コミックスも、カードとか、音が鳴るおもちゃとかも、買ってもらいましたね。

ーーおっと、2人ともガキんちょの頃から『ドラゴンボール』が大好きな、生粋の『ドラゴンボール』ファンじゃないか。俺に負けるとも劣らないぜっ!

石倉:まさかそんな自分が『ドラゴンボール』の商品に携わるなんて、夢にも思っていませんでした。

ーーオレもおなじく、『ドラゴンボール』関係のライターをやってるなんて、夢にも思ってなかったもんな…しょうがない、商品に関して聞こうじゃないか。「Figure-rise Mechanics ブルマの可変式No.19バイク」は、どうして作ろうと思ったんだ?

石倉:企画を考え始めたのは、2017年の夏だったと思います。ホビー事業部の『ドラゴンボール』商品にはFigure-rise Standardシリーズ、Figure-rise Mechanicsシリーズがあって、メカコレクションが2017年の5月からスタートしたんですが、メカコレに対するお客様の反応がとても大きかったんです。試作の展示から発売まで、Twitterにアップした画像なども、いままでの『ドラゴンボール』のプラモデルではなかったくらい反応が大きかったんです。そこで改めて『ドラゴンボール』の商品をホビー事業部でどう展開していくかを考えたときに、鳥山先生の描くキャラクターだけでなく、メカというのもすごく魅力的でファンが多いのだなということを実感しました。鳥山先生のメカを我々なりに作るとしたら、どんな感じになるんだろうと考えたのがきっかけでした。

ーーなるほど。鳥山先生が扉絵とかで描いたメカをプラモデルにした、メカコレクションは俺も全部買わせてもらったぜ!

石倉:ありがとうございます! 嬉しいです。

――あれもかなり、こだわったラインナップだったぜ! だが、それ以上にこだわったプラモデルを作ろうと思ったなんて、すごい!

石倉:メカコレは安価なシリーズということでそれらを商品化しましたが、もっとしっかりしたプラモデルでやってみようと考えました。どのメカをやろうか、原作のマンガを1巻から全部読み返しまして、ブルマのNo.19バイクに目が留まったんです。

ーー確かにこのブルマはいいっ! 扉絵としてもイカしてるし、ブルマのこの表情もかわいいっ!!!

澁谷:いいですよね! このバイクを作りたいという話を、石倉から秋くらいに聞きました。やはりメカコレの反応とかを見て、『ドラゴンボール』の可愛らしさもカッコよさもあるこのバイクはいいんじゃないかということになったんです。

ーーメカコレの人気があったから、このブルマとバイクを作ることになったと! メカコレを全部買ったオレ、偉いっ! 

石倉:商品化しようと決めて、最初に考えたのは、鳥山先生のメカをしっかり作ろうという流れでした。ですが、『ドラゴンボール』のメカをしっかり作った完成品フィギュアは、すでに数多く存在していました。そんな中で、ホビー事業部が商品化するとしたら、どんな風に魅力をプラスできるのかと考えたときに「可変」というキーワードが出てきたんですよ! プラモデルだからこそできる、可変というギミックをしっかり入れ込みたいなと思ったんです。

ーーお~っ! なるほど! 可変というのは、ホビー事業部のプラモデルでは、定番のギミックだよな。だいぶ昔に発売された、可変ギミックのあるガンプラのデカいサイズのやつは、俺も作ったもんな。可変ギミックを極めているホビー事業部だからできる、可変プラモデルを、ブルマと合体させるなんて…こいらのブルマ愛、ハンパねえかもしれねえって! 

石倉:やはりプラモデルは塗装をして、最終的に飾るという遊び方が一般的に多いんです。その先の何かを提案できないか、もっとプラモデルを長く楽しめる価値を入れ込めないかと思ったときに、作った後にしっかりと遊べる、「遊ぶ」というキーワードがありました。可変させて遊ぶ、触りたくなるっていうところがすごくマッチするんじゃないかなというところで、バイクから可変する、新しい形態をしっかり作っていこうというところで企画が進行していきました。

ーーそんなことを、開発の最初から考えていたんだな。おお、これが初期の試作かあ〜。確かに変形して、ブルマがこんな風に乗り込むなんて、胸アツだ。

石倉:そうですね。可変して形態を変えるということで、驚きみたいなものを混ぜ込んで作っていけたらと考えておりました。

澁谷:商品のウリとして考えても、可変ギミックがあることでメカコレとの違いもはっきりしますしね。実際にどう可変するのかを見せてもらって、「こうなるんだ!」と言う驚きがあったので、そこはちゃんと打ち出したい一番のポイントにはなるだろうなと思っていましたね。

ーー扉絵のこのステキ過ぎるブルマのバイクに目が留まった…。でも、他に候補もあったりしたんじゃないのか? まあ、魅力的なメカはもっとたくさんあるからな。

石倉:今回は、まずはブルマだろうというところからきていますね。鳥山先生のメカを見たときに「○○(キャラクター)の●●(メカ)」みたいなかたちで、キャラクターが紐づくメカのほうがいいかなと思ったんです。そんな中で、やっぱり第1弾として作るならキャラクターはブルマだろうと! 

澁谷:女性キャラだと、Figure-rise Standard人造人間18号がかなりの人気商品だったんですが、次やるならブルマだろうと!

ーーいきなり2人とも、なんだか熱弁し始めたぜ…本当にブルマが好きなんだな。 

石倉:やはりメカと女の子の組み合わせっていう商品が、すごく市場に多いじゃないですか! 女の子が武装を纏ったり、女の子が乗ったりといういろいろなものがある中で、『ドラゴンボール』だったら、ブルマですよ! マンガを読み返したときに、ブルマが最初にバイクに乗って登場するところがすごく印象的なだったんですよね。やはり、絶対一番メカが似合うのはブルマです! 

澁谷:ブルマは頭も良くて、自分でメカも作っちゃいますしね。そこから、どんどん妄想が膨らんだんだよね。

石倉:わ、澁谷さん、そこ言っちゃいます!?

ーーおいおい、妄想って…この2人、オレよりもスゴいかもしれない…いったいどんな妄想なんだ!?

石倉:いや〜、なんだかブルマのことを、突き詰めて考えていくと、どんどんどんどん、ブルマが好きになっちゃって…。

澁谷:まあ、当時子供のころも、ブルマはエッチでしたし、『ドラゴンボール』の初期にはエッチなシーンもたくさんありましたし…。

石倉:はっきり言って、ブルマは僕らの憧れだったというか…でもこの年になってみると、なんだか親心も出てきちゃって、ブリーフ博士の気持ちっていうんですかね。頭はいいんでしょうけど、ちょっと危ういところもあるじゃないですか。だから、このバイクはブルマを守るためのバイクかも知れない、とか考えて。

――おうっ! 父親的な気持ちって、それはこのオレにも思いもよらなかったぜ。石倉さん、かなりのブルマ好きだな…。

澁谷:メカ的な妄想もしちゃいましたね。ブルマが夏休みにドラゴンボール探しに出るという計画を立てて、そのためなら、過酷な場所にも行かなくちゃいけないだろうと。そのために、開発した可変メカということだよね。

石倉:そうそう! そんな風に、ブルマがドラゴンボール探しのためのメカを考えたとしたら、どんな風になるんだろうと考えていきましたね! それと共に、勝手にブルマがどんな風に開発したのかとか、悟空に出会う前にどんな冒険してるのかとか…どんどん妄想が広がっていって!

ーーわわっ! 確かに、孫悟空に出会う前、ブルマは冒険してるはずだからな。自分の家にあった1個のほかに、もう1個ドラゴンボールを手に入れてるからなっ。2人とも、コミックスの読みこみ度合い、ハンパねぇって!

石倉:そうなんですよ! 孫悟空に会う前のブルマの冒険を妄想したりして! 例えばですね…!?

ーーおっと、今回の連載はここで時間いっぱい待ったなしだが、このお2人、かなりのブルマ愛の持ち主で、『ドラゴンボール』愛の持ち主だと言うことが分かった!
こ、これは認めざるを得ないハンパねえ2人だぜっ! 
よし、次回はお前たちの妄想を、もっとガッツリ聞かせてもらおう! いや、オレも負けないくらいブルマは大好きだから、いっしょに妄想させてください、お願いします。 

 というわけで、なんだか話の流れで、アツいおっさんたちが次号はとんでもないことをやらかしちゃいます!
 なんと、彼らの妄想をストーリーにしちゃって、『ドラゴンボール超』をVジャンプで連載中のとよたろう先生にイラストを描いてもらうことに!

 おっとコイツは、このバイクの設計図面…ふむふむ、こんな風に図面が作られて、プラモデルになっていくんだな!
 そんな貴重な資料や、静岡にあるとっても素敵すぎるバンダイホビーセンターの様子などもお届け予定!